昨年の春、『母と暮せば』という映画を見ました。

長崎に落とされた原爆で息子・浩二を失った母・伸子。

終盤、伸子が、疲れたから寝る、と言って床につき、「ふー...」と最期の息を吐く。

樹木希林さんの「畳の上で死ねるのは上等な死だ」という言葉を思い出した。

 

私は結構映画とか見てよく泣く人なのですが、このシーンから涙が止まらなくなってしまって、多分今までで一番泣いた。

映画を見てこんなに泣けるんだ、と自分に驚いた。

コビッド19が流行している今と、戦時中の状況が重なって見えます。

「死んだ」という事実だけ聞かされても、なかなか受け入れられないものです。

別れは辛いけど、冷たく、硬くなっていく遺体に触れて死を実感出来ることがどんなに幸せかと思う。